Toward ultimate form of information and communication networks as social infrastructure

自然エネルギー発電に適応した通信ネットワーク

通信・ネットワーク関連の消費エネルギーが増大し、省エネルギーが大きな課題となっています。この課題に対し、自然エネルギー発電を通信・ネットワークに効率的に活用することをテーマとした研究についてご紹介します。

通信ネットワークの消費エネルギー問題

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パソコンやスマートフォンの普及に伴い、スマホや家庭のネットワークといった身近な通信機器・ネットワーク関連の消費エネルギーが年々増加しています。
加えて、画像や動画配信、SNSなどのサービスの台頭により、基地局をはじめとする日本中の人々をつなぐための通信機器・ネットワークの消費エネルギーも、毎年指数的に増加しています。
theme02_02右図のように通信機器・ネットワーク関連の消費エネルギーは今後も当面増加すると予想されており、いずれ国内の総発電量を超えるのではないかと考えられています。これに対処するため、年間3~4桁(TWh)の消費電力の削減が求められています。

 

通信ネットワークでの自然エネルギー発電の利用における課題

通信機器・ネットワークの省エネルギー化に取り組む一方で、太陽光や風力による自然エネルギー発電(再生可能エネルギー)を活用していくことも重要です。

しかし実際に自然エネルギー発電を利用した場合、太陽光や風力は環境に大きく依存するため、自然エネルギー発電による供給エネルギー量は安定しません。
供給エネルギーを貯めておくために大容量のバッテリを用いればエネルギーは安定しますが、コストや設置スペース面が課題です。

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適応型通信ネットワーク

ストア&フォワード(蓄積転送)という通信方式があります。これは、送信されたデータを一旦中継地点に蓄積し、その後次の中継地点や目的地に送信する方式です。
断続的に送信するためリアルタイム性は保持しにくいが、混雑状況に応じて転送できるなど効率面で利点があります。

この方式を自然エネルギー発電と組み合わせ、自然エネルギーの発電量に応じて図のように

  • 発電量が少ないとき→データを送らず貯めておく
  • 発電量が多いとき→データを送る

というコントロールを行なえば、自然エネルギーを活用できます。

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例えば、旅行で撮った一連の写真を1つのファイルとしてまとめたデータや、1日のセンサデータを集約したデータなどを送る場合、通話などとは違いリアルタイム性が求められません。
このようなストア&フォワードが可能なデータに対して自然エネルギー発電を利用したストア&フォワード方式を適用すれば、それ以外の消費エネルギーを削減することができます。

携帯電話・スマホ基地局への適用

基地局の消費エネルギーを削減する方法の一つとしてセル・ズーミング(Cell Zooming)という方式があります。これは携帯電話やスマートフォンの通信の混雑状況に応じて基地局のカバー範囲を調整する、というものです

このセル・ズーミングを自然エネルギーに適応すれば、自然エネルギーによる発電量の多い基地局のカバー範囲をより大きくし、より多くの端末を収容させます。これにより、自然エネルギーを活用し、それ以外の消費エネルギーを削減することができます。

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